SNSを見て劣等感や評価に苦しむ人へ


  • あの人上手くてチヤホヤされてていいなあ…わたしなんて…
  • あの人わたしより上手くないのに何で売れてるの!?
  • 頑張って描いたのに誰もイイネ押してくれない…辛い…

この記事は、そういう暗い感情を無くしたいけど無くならない、SNS見たくないのに見てしまう、SNSの数字に振り回されてる気がする、といった人向けに書きました。

誰しも他人と自分を比べてしまいます。現代はSNSなどで人気や評価が数字として見えるようになり、他人との格差がわかりやすくなってしまいました。はっきりと現実を突きつけられるのは、本当にしんどいですよね。最初は自分のために楽しんで描いていたのに、だんだん他人の評価や反応を気にしてしまい、楽しくなくなってしまうんですよね。

わたしも同じ体験をしました。その上で、自分なりに出した答えと試してきた方法をまとめています。しんどい人が少しでも楽になれれば嬉しいです。

その感情は誰もが持ってます

ネットで目立つ人はみんな絵が上手なので、こんなに下手なのは、評価されてないのは、みじめなのは自分だけなんだと思ってしまうかもしれません。けど、実際はものすごく多くの人が同じ悩みを持っています。ネットのいろんな匿名掲示板や知恵袋には同じ質問がいくつもあります。

わたしが言いたいのは、あなただけじゃないよ、大丈夫だよ、ということです。わたしの汚くて暗い感情もお見せするので、自分と同じなんだなとか、自分の方がまだマシだなとか、思って読んでみてください。結構さらけ出してて恥ずかしいので、興味がなければ次のオレンジの章へどうぞ。

わたしの劣等感の話

わたしは園児の頃から絵を描いていて、学校は美術系に進学しました。本当に絵しか描いてきてなくて、そのほかの才能は全然ありません。そもそも絵の才能もそれほどないのですが、人生の時間はほぼ絵に費やしてきました。他校に比べたら高い学費も払ってもらい、親にとても感謝しています。

それだけ時間とお金をかけたのに、わたしは絵の仕事につけていません。絵に時間をかけてこなかった人が描いた絵に簡単に負けます。絵を描き始めたばかりの若い子にもネットの人気で負けてます。ネットに作品をアップしても反応がないこともよくあります。本当に恥ずかしくて、むなしくて、自分の作品なんか何の価値もないなとかよく思ってました。

絵の価値はかけた時間や作家の努力では決まらない、とわたしは考えてます。わたしの作品がダメなのはセンスがなく、技術もなく、それを補おうと死ぬほどの努力もしてないからです。全部自分が悪いんですよね。なのに、他人を羨んでしまう自分が死ぬほど嫌いでした。

わたしが実践した解決策

SNSを始める前は暇さえあれば落書きやデッサンをしてたんですが、だんだん描くことが楽しくなくなってしまいました。ここまで来て初めて「今の状態やばいかも?」と気付き、劣等感から抜け出そうと動き出します。実際にわたしがやったのは下の3つです。

    SNSを見ないようにする

    全然評価されてないし楽しいわけでもないのに、やたらSNSをチェックしてました。それこそ絵をアップした後は張り付いて見てました。必要以上にチェックしてしまう、他にやることがあるのにSNSが気になってしまう状態は、はっきり言って依存症だったと思います。

    見なくなるとどうなるの?

    SNSを見る頻度を下げると、自分の中の「SNSの価値」を落とすことができたんです。「SNSなんかどーでもいいや」となれば数字や評価をチェックするのもめんどくさくなります。結果的に他人と比べて落ち込んだり評価に左右されることが激減しました。

    具体的にやったこと

    • スマホのSNSアプリを消す
    • パソコンのブックマークから消す
    • スマホのアプリアイコンを待ち受けからなくす

    アプリがあると気軽にいつでも見れてしまうので、思い切ってアンインストールしました。どうしてもSNSをチェックしたいときは、パソコンから見るかスマホのブラウザから見ます。チェックするためにいちいちパソコンの前に行ったり、ブラウザから検索するのはめんどくさいです。めんどくさくするだけで結構効果がありました。

    パソコンでもSNSを見る頻度を下げるため、ブラウザのブックマークを消しました。どうしてもSNSを使いたいときはブラウザでいちいち検索してサイトへ行きます。

    同人誌即売会とかの前でどうしても頻繁にSNSをチェックしたいときは、アプリは入れたまま待受画面からSNSのアイコンを消しました。スマホ内にアプリはあるものの、待ち受けから消すことですぐに見れなくなるので、これも効果がありました

    自分とは似てない人をフォローする

    SNSを長年やっていると、なんとなくフォローしたけどお互いなんの接点もないような人が増えてきました。同じ日本人で、年齢が同じくらいで、絵描きとしてのレベルが同じくらいで、みたいな人です。

    SNSは交流する場なので自分と同じような人をフォローしてしまいますが、自分に近い環境の人ほど嫉妬したり劣等感を感じやすいんです。「自分だって本気出せばあれになれるのに」と思うことが理由らしいです。逆に外国人だったりすでにプロだったりする人と自分を比べることはないので、どんなにSNSを見ても暗い気持ちになることがありません。

    劣等感にもこういう仕組みがあるらしく、フォローを整理することで改善できました。わたしは海外のイラストレーターさんや絵本作家さんなどを積極的に探してフォローしまくり、毎日素敵な絵を見させてもらって幸せになってます。

    活動する場所を変える

    SNSでしか作品をアップしてなかったわたしは、数年前から同人誌即売会でオリジナルの漫画を売るようになりました。売れる数はめちゃくちゃ少ないですが、SNSで数字の評価をもらうよりも心が満たされるんです。

    イベントで対面することで「わたしの作品を見てる人が本当にこの世にいる…!」と実感して、「お金を払って読みたいと思ってくれた」ことに感激します。別にネットにこだわらなくていいや、と思うようになりました。

    例えばこういうところ

    • 祖父母や両親の似顔絵を描いてあげる
    • 学校の部活やサークル
    • 近所のお絵かき教室に入る、教えてあげる
    • アルバイト先のメニュー看板をかく
    • デザインしたグッズをミンネで売る

    わたしは即売会でしたが、他にもいろいろあると思います。自分の好きなものしか書きたくないと思ってたけど、誰かに喜んでもらう絵を描くのが天職だった、みたいなこともあるかもしれません。とにかくいろんな場所でいろんなことを試してみてください。

    わたしも今はいろいろやってみてます。ブログもその1つです。どれも大成功してませんが、挑戦する楽しさや思い立つウキウキとかが戻ってきました。狭い世界に閉じこもると視野が狭くなってしまうので、いろんな世界に飛び出してみてください。

    絵描きの劣等感をテーマにした漫画


    数年前に描いた漫画で、この記事と同じ内容が物語になってます。同人誌は完売していますが、BOOTHとKindleで電子版を販売してます。よかったら読んでみてくださいね。