
2006年制作で少し前のものなんですが、わたし激推しのアニメをご紹介します。その名も『モノノ怪』。現在も大人気の深夜アニメ枠ノイタミナの3作品名に登場したアニメです。最初はプロトタイプの単発アニメ『化猫』が大反響となり、その後『モノノ怪』としてシリーズ化しました。
モノノ怪は他のアニメとは一線を画す雰囲気、個性、絵作りをしていて、今なお根強いファンがいる作品です。ぜひたくさんの人に知ってほしいので、この記事でご紹介しますね!
※このページにあるモノノ怪画像はアマゾンから引用しています。商品紹介の一環としてアマゾンに認められて引用しており、画像のリンクはそれぞれのDVDの商品紹介ページへ飛びます。著作権はアニメ製作委員会に帰属します。
こんな人におすすめ
- 和風ファンタジーなものをよく描く
- 妖怪や不思議、ホラーが好きだ
- 浮世絵風の画面作りをしたい
- 和風の世界観に少し個性をもたせたい
モノノ怪のここがイイ!
装飾美と画面の美しさ
- 日本の伝統的な平面デザインを踏襲
- 奇抜で現代風アレンジのきいたキャラデザ
- 絢爛豪華な極彩色
- 歴史的に有名な絵画作品を背景に盛り込む
- 効果的な和紙テクスチャ
今までのアニメにあんまりなかったタイプですよね。漫画も絵の個性が必要と言われているので、これくらい際立ってた方が「あの作家さんだ!」と覚えてもらいやすいかもしれません。モノノ怪は絵柄自体はそんなに変わってるわけじゃないんですが、キャラデザやモチーフ選びに一癖ある感じですね。
デフォルメ、非現実感が絶妙
アニメや漫画など、絵と物語の業界では「リアルな話はデフォルメを効かせた絵で、空想の話はリアルな絵でかくと効果的」と言われています。理由はいろいろあるみたいなんですが、わたしが読んだ本には「リアルな話をリアルな絵で描くと、絵に少しでも違和感があったときに読者の気がそれてしまう。ところがデフォルメのきいた絵で描くと、絵面に多少おかしなことがあっても気にせずに読んでくれる」というようなことが書かれてました。たとえば、写実的な劇画で時代劇の漫画を描く時に、少しでも時代考証を怠るとそっちばっかり読者に意見される、みたいな話です。
モノノ怪は話が全体的に重く、人の心の醜いところをメインに描写してます。設定は和風ファンタジーなんですが、内容はリアルなんですよね。なのでデフォルメ強めのキャラデザにしたのかなあと思います。
しかもキャラデザの振り幅がすごい。和服を着た黒ギャルのヒロイン、白人の夫人、黒人の男性などなど、人種や既成概念にとらわれないキャラが出てきます。建物など舞台のデザインも非現実的で、独特の世界観がよりリアルな話を引き立ててるんでしょうね。
人の醜い感情を描く
モノノ怪は人の醜いところを描写することが多く、それを取り巻く嘘や真実、恨みや後悔、人間関係などもみどころです。妖怪も最終的に出てくるんですが、本当に怖いのはやっぱり人間です。主人公の目的として「妖怪退治」があるんですが、これ自体はオチと締めの要素なんですよね。制作側が一番楽しんでもらいたいのは、人の心のあれこれや正体のわからない不思議なホラー。なので尺もそっちの描写がほとんどです。
漫画もどこを面白く読んでもらうかが悩みのタネだと思います。人の心のあれこれは不変のテーマかつ読者の共感をえやすいので、モノノ怪みたいに「和風ホラー」「妖怪もの」とかの派手な要素でフックを作りつつ、本当の見せ所として使うと面白い漫画になるかもしれません。
モノノ怪を観るなら
動画配信サイト
フジテレビのサイトにありました。約一ヶ月の無料体験期間あり!下のバナーよりどうぞ。
ブルーレイ購入
もし気に入ったらブルーレイもどうぞ!ちなみにわたしは当時の初回限定DVDを持っているのが自慢です。でもDVDなので画質がちょっとあれなんですよね…